認知症の方や高齢者が手がけた
世界にひとつだけの雑貨たち。

老いを重ねて、手が震えるようになっても、

まだ、描ける。まだ、色を選べる。

よしえさんの手から生まれた、

にじむような色と、揺れるかたちのアクセサリー。

「かわいいって、まだ言ってもらえる」

そんな未来を、かたちにして届けたかった。

たったひとつの色が、

今日のあなたに、似合いますように。

たくさんの季節を通ってきた人の

あたたかさがある。

悲しみも、優しさに変えて

差し出してくれるようなコーヒー。

経験を語らずに

ただそっと、となりにいてくれる。

そんな人が淹れる一杯は

心にしみるのです。

感情をことばにするのが苦手で、

ずっと心の中にしまっていた人へ。

これは、声にならなかった想いの、

静かな、翻訳書です。

誰にも見せなかった傷あとに、

そっと光が差し込むようなページたち。

読んでくれるあなたのなかに、

きっと、なにかが呼応します。